投資家と銀行

投資銀行

かねてから日本では野村證券、大和証券、日興證券などが主に投資銀行業務を担っていましたが、それらの証券会社はメリルリンチのように個人向け有価証券売買の仲買業務の割合が高かく、法人向けの財務アドバイザリー業務などの割合が小さかったといえます。投資銀行という名称が広く知れ渡るようになったのは、1990年代以降ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーのような米系投資銀行が高度な金融技術を武器に複雑な合併案件や巨額の資金調達の財務アドバイザーに指名されるようになってからです。投資銀行は一般の銀行のような預託業務は行っていません。個人の預金や貸付などはやっていないのです。投資銀行の顧客は法人ばかりになります。そしてその業務は株式や証券を預かり、金融全般のアドバイスをするといった重要な仕事です。日本では外資系投資銀行が有名ですが、国内でも大手証券会社や一部の銀行が投資銀行業務を行っています。

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投資銀行と法律

日本では証券取引法とその他の金融商品に関する法律が2006年に抜本改正されました。それによって金融商品取引法が可決され、銀行と証券会社の証分離規定が廃止されたのです。銀行が証券業務を行い、証券会社が銀行業務をしてもいいということになりました。そこで大手証券会社の中で投資銀行の業務を行うようになったと言われています。欧米の金融機関と比べるとまだまだ収益率が低く、リスクテイク能力・リスク管理能力の弱さを指摘されています。

投資銀行の仕事内容

投資銀行の仕事には、一般の銀行と同じようにフロントオフィスとバックオフィスの業務があります。フロントオフィスとは国内企業で言えば総合職という感じになります。一方のバックオフィスは準総合職というイメージです。総合職は将来の幹部候補生といった意味合いもあるようです。幅広い業務をこなす必要があります。またバックオフィスは現場主義というイメージがあります。ただ総合職、一般職という認識は日本国内での話です。外資系企業には総合職などないのが一般的で、そのためフロントオフィスなどと呼んでいるのでしょう。いずれにしても転職で投資銀行に採用される場合は、現場の第一線で活躍してくれる人を求めています。

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投資銀行で求められる人

投資銀行は顧客企業に財務のアドバイスなどを行う重要な仕事です。投資銀行で働くには経済の知識はもちろん必要ですが、証券アナリストのように経済の動向を読み解く力が求められます。判断を間違うと顧客企業に損失を与える可能性もあるだけに、その責任は重大だと言えるでしょう。そのため投資銀行で働く人は体力も精神力も必要だと言われるのです。常に業界や経済界にアンテナを貼って、細かな動きの変化もキャッチしなければいけません。乙市銀行の使命を考えると、大変な仕事だと言えます。

投資銀行で求められる仕事

投資銀行の仕事は証券に関すること、M&Aに関すること、投資に関することなど幅広くあります。それぞれに必要な知識や経験が求められるのです。投資銀行の仕事は法人顧客を相手に財務アドバイスをしたり、M&Aの手伝いをしたりといった大きな仕事になります。特に外資系投資銀行では高い英語力が必要になります。海外の法人を相手にすることになるからです。M&Aがスムーズに進めばいいのですが、交渉な難航した場合などは相当高度な語学力とコミュニケーション能力が必要になります。また財務のアドバイスをする場合には、経済や金融に関する知識が必要です。

投資銀行と資格

投資銀行に転職する際には、どんな資格が必要でしょうか?一般的に銀行に就職する場合にあった方がいい資格としては、日商簿記2級、公認会計士、AFP、CFPなどが上げられます。さらに税理士やUSCPAがあると有利だと言われています。USCPAとは米国公認会計士の資格です。社労士の資格もあると有利ではないでしょうか。さらに語学力があると有利になります。TOEICは700点以上が目安とされています。しかし、これは一般の銀行の話です。投資銀行は一般の銀行業務+証券会社の業務が含まれます。

証券会社と資格

証券会社に就職する際に必要な資格には、上記の銀行に就職する際の資格に合わせて証券外務員2級の資格があるといいと言われています。ところが投資銀行の業務はさらに高度な仕事になります。それらは必須の上、さらに証券アナリストやMBAホルダーなどもあるといいでしょう。そのためには相当の勉強量が必要になります。年数もかかりますよね。そのため大学を卒業しただけでなく、MBAを取り、さらに経験を積むことが求められるのです。

まとめ

もちろん銀行も証券会社も投資銀行も資格だけで人を採用するわけではありません。何よりも人物評価が重要です。特に転職する場合は即戦力を期待されます。そのため証券会社などで多くの経験をしておくといいでしょう。

投資銀行業務を行う企業

  • 野村証券
  • 大和証券
  • SMBC日興証券
  • みずほコーポレート銀行
  • みずほ証券
  • 三菱UFJモルガン・スタンレー証券
  • 東海東京証券
  • 新生銀行
  • ゴールドマン・サックス
  • シティグループ
  • モルガン・スタンレー
  • メリル・リンチ
  • クレディスイス
  • バークレイズ・キャピタル
  • ドイツ銀行
  • UBS
  • BNPパリバ
  • JPモルガン
  • クレディ・アグリコル
  • ソシエテ・ジェネラル
  • ジェフリーズ

アメリカの投資銀行

アメリカでは、金融機関のうちstock(株式)の株式市場での直接取引免許を有する金融機関のみをinvestment bank(投資銀行)と定義しました。アメリカでは1933年に成立したグラス・スティーガル法により商業銀行と投資銀行を一つの法人が兼業することが完全に禁止されました(銀証分離)。投資銀行は基本的に株式証券を通して顧客の資金調達等を支援、財務戦略を助言するのが本業で、通常自らポジションを取って投融資を行うことはありませんでした。しかし、銀行系証券会社が顧客企業の企業買収時に銀行融資により買収資金を供与することによりM&Aでのシェアを高めるにつれ、旧来の投資銀行も競争戦略上自らポジションを取って買収資金を供与する事例が増えていて、投資銀行と商業銀行の境界が薄れてきています。

欧州の投資銀行

欧州にはアメリカのグラス・スティーガル法のような銀証分離を規定する法律がなかったことから、大手金融機関は1つの法人が商業銀行業務と証券業務の双方の営業活動を展開していて、商業銀行、投資銀行あるいは証券会社ではなくユニバーサルバンクと呼ばれることもあります。投資銀行が利益の大部分を占めている金融機関が増えてきています。欧州ではスイス系のUBSやクレディ・スイス、フランス系のBNPパリバ、イギリス系のバークレイズ・キャピタル、ドイツ系のドイツ銀行などが有名です。